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用語集
50音順ではなく、薬価が決まっていく流れに沿って並べています。用語名と説明文のどちらからでも検索できます。
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- 薬価基準
- 保険診療で使用できる医薬品の品目と価格を定めた厚生労働大臣告示。品目表と価格表を兼ねる。
- 薬価算定の基準について
- 薬価の決め方を定める厚生労働省保険局長通知。中医協の了解を経て改正される。現行は令和8年2月13日付け保発0213第3号。
- 薬価収載 / 薬価改定
- 薬価に係る厚生労働大臣告示を定めることが薬価収載、薬価調査の結果に基づいてその告示を全面的に見直すことが薬価改定。新医薬品は承認から原則60日以内、後発品は6月・12月を標準に収載される。
- 新規収載品 / 既収載品
- これから薬価を付ける品目が新規収載品、すでに薬価基準に載っている品目が既収載品。算定基準は第2章で新規収載品の値付けを、第3章で既収載品の改定を定めており、適用されるルールが章ごとに分かれる。
- 薬価差益
- 薬価(保険からの償還額)と実際の仕入価格との差額。医療機関・薬局に生じる。
- 薬剤費
- 国民医療費のうち薬剤に費やされた額。令和4年度で9.91兆円、国民医療費46.70兆円の21.2%にあたる。この比率は平成10年度以降19.6〜22.6%の範囲に収まっており、医療費に占める割合としてはほとんど動いていない。
- 市場実勢価格
- 卸から医療機関・薬局への実際の取引価格。薬価調査で把握される。
- 仕切価 / 納入価
- 取引価格は二段階で決まる。メーカーから卸への価格が仕切価、卸から医療機関・薬局への価格が納入価。薬価調査が把握するのは納入価のほう。
- 一次売差マイナス
- 卸の粗利にあたる「納入価 − 仕切価」がマイナスになる状態。売るほど赤字になるため、メーカーからの割戻し(リベート)やアローアンスで事後的に補填されるが、その分だけ本来の価格交渉が不透明になるとして流通改善の課題とされる。
- 薬価調査
- 納入価を把握するための調査。改定の基礎データになる。
- 乖離率
- 薬価と市場実勢価格の開きを示す割合。PMPの適用可否や価格帯集約の判定にも使われる。
- 調整幅
- 改定後薬価に上乗せされる、改定前薬価の2%分。流通コスト等を吸収するバッファ。
- R幅
- 平成11年度まで調整幅にあたっていた幅の呼び名。実勢価格の加重平均値にR%を上乗せして新しい薬価を決めるもので、薬価差を制度として容認する幅だった。平成4年度の15%から縮小し、平成12年度に「流通の実態から生じるばらつきを吸収する最小限の幅」という位置づけの調整幅2%へ置き換わった。
- 実勢価改定
- 薬価調査で把握した市場実勢価格に合わせて薬価を改める、毎年度の改定。納入価の加重平均値に消費税と調整幅を加えた額が新しい薬価になる(市場実勢価格加重平均値調整幅方式)。改定後の薬価が改定前を超えることはない。
- 本改定 / 中間年改定
- 診療報酬改定と同時に行う偶数年度の改定が本改定で、薬価制度改革もこのときに行われる。その間の年度に行うのが中間年改定で、全品目ではなく乖離率の大きい品目に絞って実施される。初めて行われたのは令和3年度。
- 単品単価契約
- 品目ごとに、その価値を踏まえて価格を決める取引。まとめて何%引きとする総価契約と対になる考え方で、流通改善ガイドラインが基本に据えている。
- 流通改善ガイドライン
- 医療用医薬品の流通改善に向けて厚生労働省が示す指針。単品単価契約や早期妥結を求めるほか、令和6年3月の改訂で基礎的医薬品・安定確保医薬品A・不採算品再算定品を価格交渉の別枠としており、この3分野の乖離率は全品目平均を大きく下回る水準まで縮んでいる。
- 新薬(新医薬品)
- 既に承認されている医薬品と有効成分・分量・用法用量・効能効果などが明らかに異なる医薬品。承認から原則60日以内、遅くとも90日以内に薬価収載され、価格は類似薬効比較方式または原価計算方式で算定される。
- 先発品(先発医薬品)
- 新薬として最初に承認・収載された医薬品。特許期間と再審査期間が満了して後発品が発売されると、同じ品目が長期収載品と呼ばれるようになる。
- 類似薬効比較方式
- 効き目の似た既収載品(比較薬)と1日薬価を等しくする、新薬の基本的な算定方式。比較薬は原則として過去10年間に収載され、後発品が収載されていない品目から選ぶ。新規性に乏しい新薬には方式(Ⅱ)が適用され、薬理作用類似薬の過去10年間の最低価格などが上限になる。
- 原価計算方式
- 類似薬がない新薬で、原材料費・労務費などの製造原価に、販売費及び一般管理費、営業利益、流通経費、消費税を積み上げて価格を作る方式。
- 補正加算
- 算定した基礎価格に、その新薬の価値に応じて上乗せする加算。画期性加算、有用性加算(Ⅰ)(Ⅱ)、市場性加算(Ⅰ)(Ⅱ)、小児加算、先駆加算、特定用途加算、迅速導入加算があり、複数に該当する場合は加算率を合計する。
- 既収載品の薬価改定時の加算(改定時加算)
- 収載後の効能追加や市販後の実績を評価して、改定時に薬価を上乗せする仕組み(第3章第10節)。7つの類型があり、加算率は年間販売額が大きいほど圧縮される。加算後の価格は改定前薬価の120%が上限。
- 再生医療等製品
- 医薬品医療機器等法で医薬品・医療機器とは別に置かれた区分。薬価基準に収載されるものは医薬品に準じて算定され、価格が著しく高い品目の加算率を圧縮する特例などが置かれている。
- 外国平均価格調整
- 算定値がアメリカ・イギリス・ドイツ・フランス4か国の平均価格と極端に離れていないかを確かめる仕組み。外国平均価格の1.25倍(4分の5)を上回れば引き下げ、0.75倍(4分の3)を下回れば引き上げる。新規収載時にこの調整がかかるのは、類似薬効比較方式(Ⅰ)で薬理作用類似薬がない場合と、原価計算方式の場合に限られる。
- 一日薬価
- 承認された用法・用量に従い通常最大用量を投与した場合の、1日あたりの平均的な費用。類似薬効比較方式の基準単位。
- 最類似薬
- 汎用規格の類似薬のうち、類似性が最も高いもの。比較薬の選定に用いる。
- 薬理作用類似薬
- 同一の効能・効果を有し、その効能に係る薬理作用が類似し、投与形態も同一である既収載品。
- 汎用規格 / 非汎用規格
- 同一組成・剤形の類似薬のうち年間販売量の合計が最も多い規格が汎用規格。それ以外は規格間調整で価格を算出する。
- 規格間調整
- 含量の異なる規格の価格を、類似薬の規格間比(対数比)を用いて算出する調整。
- 剤形間比
- 剤形が異なる場合に用いる、有効成分含有量あたりの薬価の比。
- 開示度
- 原価計算方式で、製品総原価のうち薬価算定組織に開示できる額の割合。補正加算の反映率(加算係数)を左右する。
- PMP(革新的新薬薬価維持制度)
- Patent-period price Maintenance Program。要件を満たす革新的新薬の薬価を、後発品収載または収載15年まで改定前薬価に据え置く制度。新薬創出等加算の後継。
- 新薬創出等加算
- 新薬創出・適応外薬解消等促進加算。平成22年度に試行導入され、品目要件と企業要件をともに満たす新薬の薬価を特許期間中は維持していた仕組み。令和8年度基準でPMPに再編された。維持した分を後で控除するという考え方はPMPに引き継がれている。
- 新規作用機序医薬品
- 既存の医薬品と異なる作用機序を持つ医薬品。PMPの品目要件では、この品目自体に加え、これを比較薬として算定された追随品の一部まで対象範囲を画す基準になる。
- 先駆的医薬品 / 特定用途医薬品
- 世界に先駆けて日本で開発される医薬品が先駆的医薬品、小児用など特定の用途に用いる医薬品が特定用途医薬品。いずれも厚生労働大臣の指定を受け、収載時の先駆加算・特定用途加算とPMPの品目要件の対象になる。
- 薬価維持期間
- PMPにより薬価が据え置かれる期間。終了時に累積額が控除される。
- 累積額
- PMPで維持された分の合計。各改定における「改定前薬価 − 実勢価改定後の額」を積み上げたもの。旧・新薬創出等加算の加算額も含まれる。
- 市場拡大再算定
- 年間販売額が収載時の予想を大きく上回った品目の薬価を引き下げる仕組み。基準年間販売額の何倍かと、販売額そのものの大きさで判定する。
- 効能変化再算定 / 用法用量変化再算定
- 主たる効能・効果、または用法・用量が変わって1日薬価が動いた品目を、変更後に見合う水準へ改める再算定。改定を待たず年4回の機会に行われることもある。
- SPA-SSS(持続可能性特例価格調整)
- Special Price Adjustment for Sustainable Health System and Sales Scale。年間販売額1,000億円/1,500億円を超える巨額品目に対する強い引下げ。市場拡大再算定の特例の後継。
- 基準年間販売額
- 再算定の判定で分母になる販売額。収載時の予想年間販売額の合計、または直近の再算定時点の年間販売額。
- 共連れ
- 市場拡大再算定の対象になった品目の薬理作用類似薬も一緒に引き下げられていた取扱い。自社の売上が伸びていなくても他社品の事情で薬価が下がるため予見性を損なうと批判され、令和8年度基準で廃止された。以後は自社品目の販売額だけで判定される。
- 後発品(ジェネリック医薬品、GE)
- 先発品の特許期間と再審査期間の満了後に、同一の有効成分・効能効果で承認される医薬品。開発費が小さいため、初収載価格は先発品の0.5掛け(内用薬で同時収載が7品目を超える場合は0.4掛け)から始まる。genericからGEと略される。
- バイオ後続品(バイオシミラー)
- 国内で既に承認されたバイオ医薬品(先行バイオ医薬品)と同等・同質の品質、有効性、安全性を持つものとして、別の企業が開発する医薬品。低分子の後発品と違い有効成分が完全に同一とはいえず、臨床試験が必要になるため、初収載価格も先行品の0.7掛け+臨床試験の充実度に応じた最大10%の加算と高めに設定される。
- 長期収載品(LLP)
- 後発品が発売された後の先発医薬品。Long-Listed Productの略でLLPとも呼ばれる。G1として段階的に後発品の価格水準へ引き下げられ、選定療養の対象にもなる。
- G1品目
- 最初の後発品の収載後5年を経過した長期収載品。2年ごとに後発品価格の2.5倍→2倍→1.5倍→1倍へ引き下げられる。
- 補完的引下げ
- G1の各段階の額(後発品価格の2.5倍など)と、適用前薬価を一律2.0%引き下げた額とを比べ、低い方に改定する仕組み。段階の額が今の薬価とほとんど変わらない場合でも必ず2.0%は下がる。現行のC区分にあたる。
- Z2 / G2 / C
- 令和8年度基準でG1に一本化された、長期収載品の旧類型。区分そのものは廃止されたが、Cの考え方は補完的引下げに引き継がれている。
- 後発品置換え率
- 同一組成・剤形区分の全類似薬の数量に対する後発品の数量の割合。G1の前倒し適用の判定に使われる。
- 先発品と同一の後発品
- 組成・剤形・製法が先発品と同一の後発品。2026年10月以降の収載分から、0.5掛けせず先発品と同水準で算定される。0.4掛けの判定に使う品目数のカウントと価格帯の集約でも別扱いになる。
- オーソライズド・ジェネリック(AG)
- 先発品企業の許諾を受け、先発品と同じ製法で作られる後発品。制度上の呼び名ではなく、算定基準では「先発品と同一の後発品」として扱われる。
- 統一名収載 / 銘柄別収載
- 成分・剤形・規格でひとまとめにして1つの薬価だけを付けるのが統一名収載。製品ごとに薬価を付けるのが銘柄別収載。統一名収載品は官報に商品名が告示されず、収載品目リストでもメーカー名の欄が空になる。
- 価格帯の集約
- 同一成分・規格の後発品を、改定のたびに加重平均で少数の価格帯にまとめること。複数の製品が同じ薬価になる点は統一名収載と似ているが、改定ごとに束ね直す別の仕組み。
- 企業指標 / 企業区分(A・B・C)
- 後発品企業を4分野18項目のポイントで評価する仕組み(別表11)。上位20パーセンタイルがA区分、合計が0pt未満がC区分、残りがB区分。A区分の企業の品目は、値引きを抑え価格帯の最上位にとどまり供給を切らしていない限り、価格帯の集約から外れて自社の薬価を保てる。
- 少量多品目構造
- 1社が多数の品目を少量ずつ抱える後発品業界の姿。供給が途切れやすく増産も効きにくい原因とされ、令和8年度基準は0.4掛けの閾値引下げや企業指標を通じて品目の集約を促している。
- 製造販売承認の承継
- ある企業の品目の承認を別の企業が引き継ぐこと。G1区分の品目から撤退する他社の品目を引き受けた企業は、G1増産対応企業として企業指標で加点される。
- 供給確保医薬品 / 重要供給確保医薬品
- 医療法に基づき厚生労働大臣が指定する、供給確保の必要性が高い医薬品・ワクチン。基礎的医薬品や価格帯の判定で参照される。名前の似た安定確保医薬品とは別の仕組み。
- 安定確保医薬品
- 医療上の必要性が高く安定確保が特に必要とされる医薬品として厚生労働省が選定し、必要性の高い順にカテゴリーA・B・Cへ分類したもの。医療法に基づく供給確保医薬品とは別の枠組み。カテゴリーAは流通改善ガイドラインで価格交渉の別枠とされ、不採算品再算定の臨時・特例的運用の対象にもなってきた。
- 低薬価品の特例
- 薬価が下がりすぎた品目に働くブレーキをまとめた規定(第3章第8節)。基礎的医薬品・不採算品再算定・最低薬価がここに置かれ、実勢価に従って下げ続ける原則の例外をなす。
- 代替供給困難品
- 特定の企業からの供給が途絶えたときに、代替の供給確保が困難な品目。令和8年度に新たに設けられた類型で、不採算品再算定の臨時・特例的運用の対象を絞る要件のひとつになっている。
- 基礎的医薬品
- 実勢価改定による引下げを適用せず、改定前の薬価をそのまま維持する仕組み。過去に不採算品再算定を受けた成分、医療用麻薬、生薬などで、収載から15年を経過し乖離率が全体平均を超えないものが対象。
- 不採算品再算定
- 薬価が下がりすぎて製造販売の継続が困難になった品目を、原価計算方式で引き上げる仕組み。実勢価に従って下げるという原則の例外にあたる。
- 最低薬価
- 成分にかかわらず剤形区分ごとに定められた薬価の下限値。計算した額がこれを下回る場合は最低薬価まで引き上げる。日本薬局方収載品とその他の医薬品で別の水準が置かれている。
- 日本薬局方収載品(局方品)
- 日本薬局方に収められた医薬品。収載品目リストでは「局」の印が付き、最低薬価は同じ剤形でもその他の医薬品より高い水準に設定される。
- 円滑実施係数
- 令和8年度改定に限り、長期収載品ルールの影響率が5%を超える企業の引下げ率を緩和する係数。
- 費用対効果評価
- 中医協が指定した品目について、企業分析と公的分析を経てICERを算出し、その水準に応じて価格を調整する仕組み。価格を一から決めるのではなく、算定済みの価格の一部を調整する。
- ICER
- 増分費用効果比。1QALYを追加で得るために必要な追加費用。費用対効果評価の中心指標。
- QALY
- 質調整生存年。生存年数を生活の質で重み付けした指標。
- 価格調整係数(β)
- 費用対効果評価でICERの水準に応じて決まる係数。1.25〜0.1の範囲で、価格の調整幅を決める。
- 比較対照技術
- 費用対効果評価で、評価対象の技術と比べる相手。臨床的に幅広く用いられているもののうち治療効果がより高いものを1つ選ぶ。ICERはこの比較対照との費用と効果の差から計算される。
- 分析対象集団
- 費用対効果評価で分析の単位となる患者集団。分析前協議で比較対照技術とあわせて決められ、集団ごとに出したICERの区分を患者割合で加重平均して価格の調整率を求める。
- 追加的有用性
- 費用対効果評価で、比較対照技術に対して健康アウトカムが改善すること。薬価算定の有用性加算とは別の概念で、混同を避けるため令和8年度改革では「比較技術に対する健康アウトカム指標での改善」と言い換えられた。
- 改定率
- 薬価全体をどれだけ引き下げるかという総枠。個別品目のルールとは別に、年末の予算編成過程で決定される。
- 大臣折衝
- 予算編成の最終局面で、厚生労働大臣と財務大臣が改定率などを詰める協議。決着しない場合は内閣官房長官が調整に加わる。
- 中医協
- 中央社会保険医療協議会。診療報酬・薬価を審議する厚労大臣の諮問機関。
- 薬価算定組織
- 中医協の下で個別品目の薬価を算定する専門家組織。
- 薬価専門部会
- 中医協総会の下で薬価制度の見直しを議論する部会。業界団体の意見陳述もここで行われ、議論の結果は薬価制度改革の骨子としてまとめられる。会議は公開。
- 専門委員
- 中医協に10名以内置かれる業界代表の委員。意見は述べられるが、議決には加わらない。
- 不服意見書
- 薬価算定組織の算定案に納得できない企業が、理由を付して1回に限り提出できる意見書。これを受けて算定組織が算定案を検討し直す。
- 経済財政諮問会議 / 骨太の方針
- 経済財政運営の基本方針(骨太の方針)をとりまとめる会議。骨太の方針は閣議決定されるため、そこに書かれた事項は中医協でも「実施すること自体は決定済み」の前提で議論が始まる。
- 財政制度等審議会
- 財務大臣の諮問機関。建議で財政側の要求を具体的な制度案の形で示し、薬価では中間年改定の完全実施や保険給付範囲の見直しを繰り返し求めている。
- 未承認薬等検討会議
- 医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議。開発要請・開発公募の起点となる。
- 未妥結減算
- 卸との価格妥結が進まない医療機関・薬局の診療報酬・調剤報酬を減算する仕組み。
- 選定療養
- 保険給付に上乗せして患者が特別の料金を負担する仕組み。2024年10月から長期収載品にも適用され、2026年6月に特別の料金が後発品との差額の4分の1から2分の1へ引き上げられた。
- 食品類似薬
- 医薬品として承認されているが、ほぼ同じものが食品として市販されている栄養剤。エンシュア・リキッドやラコールNF配合経腸用液といった経腸栄養剤が代表例で、食品として売られる経口栄養補助食品(ONS)と中身が近い。医薬品側だけ保険が効く不公平が長く論点だった。2026年6月から、栄養保持を目的とする投与は原則として保険給付の対象外となる(手術後、経管栄養、医師が特に医療上の必要性を認めた場合を除く)。財政制度等審議会の資料では対象を6成分(6品目)としている。
- OTC類似薬
- 市販薬(OTC医薬品)と有効成分が同じか近く、保険給付としての必要性が相対的に低いとされる医療用医薬品。2027年3月から、77成分について薬剤費の4分の1相当分を患者が「特別の料金」として負担する見直しが予定されている(法改正事項。配慮が必要な方は対象外)。
- 経口栄養補助食品(ONS)
- Oral Nutrition Supplements。メイバランスやアイソカルなど、食品として販売される液状の栄養補給製品。医薬品ではないため保険は効かず全額自費だが、食品類似薬の給付見直しに伴い切替先として想定されている。
- オーファンドラッグ
- 希少疾病用医薬品。市場性加算(Ⅰ)とPMPの品目要件の対象となる。
- ドラッグ・ラグ / ドラッグ・ロス
- 欧米で承認済みの医薬品が日本では未承認のまま残るのがドラッグ・ラグ。そもそも日本での開発が着手されないのがドラッグ・ロスで、近年はこちらが深刻とされる。
- 最恵国待遇(MFN)
- アメリカが自国の公的医療保険の支払価格を、他の先進国のうち最も低い水準に合わせようとする価格政策。日本の薬価水準が引き合いに出されるため、薬価を巡る国外要因として論点になっている。令和8年度基準に対応する規定は置かれていない。
- 再審査期間
- 新医薬品について、承認後に有効性・安全性を改めて確かめるために置かれる期間。特許期間とあわせて、先発品が長期収載品に変わる時期を実質的に決めている。