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薬価の一生:新薬が世に出て、価格が下がっていくまで
新薬の価格は、収載のときに一度決めたら終わりではありません。 収載後は実際の取引価格に合わせて下げられ、想定より売れれば再算定されます。 革新的な新薬は、その間だけ価格を据え置かれます。 後発品が出れば最後は後発品と同じ水準まで落ち、先発品が市場から抜ける道も用意されています。 このページでは、その流れを薬価収載前・収載後の特許期間中・特許終了後の3段階に分け、 それぞれで何が起きるのかをまとめました。詳しい仕組みは各項目のリンク先で解説しています。
薬価収載前
承認から収載まで
60日以内、遅くとも90日以内
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承認
薬事承認(PMDA審査 → 厚労大臣承認)
有効性・安全性・品質の審査。この段階では価格は決まっていません。承認と薬価収載は別の手続きです。
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算定
収載希望書の提出 → 薬価算定組織による価格の算定
60日以内の収載に間に合わせるため、企業は承認を待たずに薬価基準収載希望書を提出し、算定が始まります。ここで企業が示す予想年間販売額が、再算定の基準年間販売額になります。価格は薬価算定組織が算定し、企業は不服があれば意見を述べる機会があります。
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収載
中医協の了承 → 薬価基準収載
原則として承認から60日以内、遅くとも90日以内に収載。まとめて行われますが、その機会は承認時期の見直しに合わせて2025年から年4回→年7回に増えました。
収載後・特許期間中
収載から後発品が出るまで
薬価維持は最長15年
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改定
実勢価改定:市場実勢価格への引下げ
薬価は公定価格ですが、実際の取引価格は値引き交渉によって薬価を下回ります。薬価調査でその差(乖離率)を把握し、実勢価格に合わせて薬価を引き下げます。収載後の価格を下げていく最も基本的な仕組みで、現在は毎年行われます。
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維持
薬価維持期間:PMPによる価格の据置き
要件を満たす革新的新薬は、この実勢価改定を適用せず改定前薬価に据え置き。後発品が収載されるか、収載から15年が経つまで続きます。要件を満たさない新薬にはこの期間がなく、収載の直後から毎年下がります。
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調整
再算定:市場拡大再算定・効能変化再算定
想定を大きく超えて売れた場合や、効能追加で対象患者が大きく広がった場合には、実勢価改定とは別に価格が引き下げられます。年間販売額が巨額に達した品目には、持続可能性特例価格調整(SPA-SSS)というさらに強い引下げが用意されています。本改定を待たない年4回の随時改定もあります。
特許終了後
後発品の収載から
後発品価格に並ぶまで10年程度
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控除
薬価維持期間の終了と累積額の控除
後発品収載または収載から15年経過で維持期間が終わり、それまで維持してきた累積額が一括で控除されます。
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収束
G1:後発品価格への段階的引下げ
遅くとも後発品収載から5年でG1品目となり、2年ごとに後発品価格の2.5倍→2倍→1.5倍→1倍へ。5年を待たずとも、後発品置換え率が80%以上と確認されればその時点で該当します。最終的に後発品と同水準に収束します。
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撤退
G1撤退:供給停止と後発品への引継ぎ
上の引下げと並行して進みます。先発品が市場から抜ける(供給を停止する)ための手続は、1倍まで下がりきるのを待たず、G1に該当した時点から使えます。抜けた分は、行政の依頼を受けた後発品企業が増産や承認の承継で引き受け、その企業は企業評価で加点されます。「下げる」と「抜ける」を対にした設計です。