政府社会保障審議会 医療保険部会(第214回)AIAIによる記事です
OTC類似薬の見直しにパブコメ897件、残る論点は3つ
技術的検討会が令和8年8月6日に公表した「OTC類似薬の保険給付の見直しの実施に向けた中間とりまとめ」について、
8月6日から20日まで意見公募(パブリックコメント)が行われ、897件の意見が届きました。
その結果と、さらに詰める論点が医療保険部会に示されています。
中間とりまとめの中身(対象77成分1,042品目、特別の料金は薬剤費の4分の1、施行は令和9年3月を想定)は
8月26日の中医協で示されたものです。
パブコメへの「中間とりまとめを踏まえた整理の方向性」として、事務局は次のように答えています。
個別の照会に答える形ですが、代替性をどう判断するかの線引きがここで具体的に見えます。
- 検査や処置の最中に使われたものは対象外。胃カメラ検査での炭酸水素ナトリウム、
日帰りの短期手術での消毒用エタノールなどが例に挙がっています。
- 「がん疑い」は対象。明確な基準を設定することが困難で、医師ごとの判断が異なるおそれがあるため、とされました。
一方、脳腫瘍・骨肉腫・白血病・悪性リンパ腫など診断名に「がん」と付かない悪性腫瘍は「がん」として対象外です。
- エピナスチン塩酸塩点眼液は0.1%・1日2回の製剤も対象。OTC医薬品には0.05%・1日4回の製剤しかありませんが、
いずれも一日最大用量がOTC医薬品と異ならないため、という理由です。
- 白色ワセリンやオリブ油は、軟膏剤等の基剤として調剤に用いる場合も対象。
基剤として皮膚の保護・乾燥防止等の役割を果たす点でOTC医薬品の効能効果と対応する、とされました。
- 関節リウマチに伴う関節痛も対象。関節リウマチ及び関節炎は通常、関節痛を伴う疾患であるため、という整理です。
- 在宅療養患者は対象。入院患者を対象外としたのは、医師の管理下で集中的かつ継続的な治療を受けている状態で、
医療提供の場面や治療環境が在宅患者や施設入所者とは異なるという整理によるものだと説明されています。
そのうえで、さらに明確化が必要な事項として3点が挙げられ、医療保険部会で議論してはどうかと提案されました。
- 50週の確認をどう運用するか。内服薬は50週を超える長期使用なら対象外という整理ですが、
現場の確認負担、がん治療終了後の後遺症に対する薬物療法、周期的・反復的な処方について意見が寄せられたことを踏まえ、
「1年という単位の中で、医師が年間を通じた症状の持続と治療の継続性を確認し、対象医薬品の長期使用等が医療上必要である場合」の
具体的な適用例を明確にする。
- アトピー性皮膚炎のステロイド外用薬。ステロイド外用薬は急性増悪時の短期使用が中心である一方、
アトピー性皮膚炎に対するプロアクティブ療法は診療ガイドラインに位置づけられた計画的な間欠使用であることを踏まえ、
長期使用等の例外としてどう整理するか。
- 指定難病患者等の確認方法。登録者証等の普及状況と医療現場の確認負担を踏まえ、
患者が提示する書類で医療機関が簡便かつ客観的に確認できる方法をどう整備するか。
検討にあたっては、医療機関及び薬局における確認・判断が過度に複雑にならないこと、
医師又は医療機関による判断のばらつきを抑えて患者にとって負担の納得感が得られるようにすること、
他の別途の負担を求めない者・療養との間に制度上の大きな不均衡が生じないこと、を踏まえるとされています。
あわせて示された実務フロー(院外処方の場合)では、保険医療機関が①外形的な基準(処方する医薬品が対象77成分に該当するか、
18歳年度末の者か、生活保護の医療扶助か、処方の対象疾患はOTC医薬品が対応していない効能・効果か)を確認し、
②診察を踏まえて医師が確認(がん・指定難病に関連する治療か、公費負担医療か、処置・手術・検査に伴う14日以内分の処方か、
年間の服用等が医療上必要か、対象となる成分のみ妊婦・妊娠の可能性・授乳か)、
保険薬局が③患者への説明と④別途の負担の支払いを受ける、という流れが描かれています。
注記として、制度が複雑化しないよう、一部保険外療養に該当する場合は長期収載品の選定療養の特別の料金は求めないことが明示されました。
9月3日には患者団体からのヒアリングも行われました。
認定NPO法人日本アレルギー友の会は、アレルギー疾患の6団体の総意とする要望書を提出。
アトピー性皮膚炎に対する保湿剤(ヘパリン類似物質・尿素)や乾癬・掌蹠膿疱症等へのステロイド外用が対象外とされた点に謝意を示したうえで、
アトピー性皮膚炎に対するステロイド外用薬が対象のまま残っていることについて、
保湿剤とステロイド外用薬は寛解の「導入」と「維持」を担う一体の標準治療であり、同じ治療の中で取扱いが分かれることに強い懸念があると述べ、対象からの除外を求めました。
認定NPO法人ささえあい医療人権センターCOMLは、医師がOTC医薬品の効能効果を把握しているとは限らないこと、
がん治療そのものが終了した後に後遺症的に残る有害事象への対応で医師による判断のばらつきが生じる可能性、
低所得者や年金生活者の負担を挙げ、厚生労働省がチェックシートを作成して医療機関や薬局で患者に渡せるようにすることなどを求めました。
8月27日の第213回では、全国がん患者団体連合会と日本難病・疾病団体協議会からの聴取が行われています。
資料には、制度の財政影響について国会答弁が引用されています。
令和8年5月21日の参議院厚生労働委員会で上野厚生労働大臣は、医療費削減効果を年間約900億円と答弁。
内訳は、2回目以降OTC医薬品を利用するといった患者の行動変容によって減る影響額が約400億円、
従来の保険給付及び定率自己負担が別途の負担に移行する部分が約500億円です。
資料には「昨年末の時点で算出したものであり、その後の配慮の在り方の検討や対象成分の入れ替えにより多少の変動が見込まれる」との注が付いています。
保険料への影響は、令和8年3月12日の衆議院予算委員会で一人当たり平均で年約400円・月約30円の減少(機械的な算出)と答弁されました。
また「低所得者」として別途の負担の対象外とするのは生活保護受給者とすることが、法案審議で議論されています。
中間とりまとめは令和8年秋頃を目途に結論を得る予定です。
資料2 OTC類似薬の保険給付の見直しの実施について
・資料1-1 認定NPO法人日本アレルギー友の会提出資料
・資料1-2 ささえあい医療人権センターCOML提出資料
・第214回 医療保険部会 資料一覧(令和8年9月3日)
政府厚生労働省 保険局AIAIによる記事です
薬価改定は令和9年度概算要求に金額なし、予算編成過程で検討
同じ第214回医療保険部会に、令和9年度予算概算要求(保険局関係)の主な事項が示されました。
各医療保険制度などに関する医療費国庫負担は10兆7,141億円(前年度当初予算額10兆5,566億円)、
国民健康保険への財政支援3,071億円、被用者保険への財政支援1,453億円(いずれも前年度当初予算額と同額)です。
薬価に関わるのは、この医療費国庫負担に付された注記です。
- 「経済・物価動向の把握等を踏まえた薬価改定及び薬価制度改革その他必要な対応、
診療報酬における、実際の経済・物価の動向が令和8年度診療報酬改定時の見通しから大きく変動し、
医療機関等の経営状況に支障が生じた場合の調整への対応については、予算編成過程で検討する。」
令和9年度の薬価改定は、金額を伴わない事項要求として置かれた形です。規模の議論は年末の予算編成過程に持ち越されました。
改定を行うこと自体は骨太の方針2026に「2027年度薬価改定を実施する」と書き込まれており、
財政制度等審議会は完全実施を求めています。
中医協では7月8日に令和9年度改定に向けた議論が始まり、
8月26日に業界6団体からの意見聴取が行われました。
改定の中身は中医協で、金額は予算編成過程で決まるという二つの流れが、要求の書き方にそのまま出ています。
資料4 令和9年度予算概算要求(保険局関係)の主な事項
・第214回 医療保険部会 資料一覧(令和8年9月3日)
要望厚生労働省AIAIによる記事です
令和9年度税制改正要望 — 主要5項目に薬価・医薬品は入らず
厚生労働省が令和9年度の税制改正要望を公表しました。冒頭に掲げられた「主な税制改正要望」は5項目で、
医療提供体制の確保に資する設備の特別償却制度の延長等、中小企業退職金共済制度等の見直しに伴う措置、
家事支援サービス等の費用に係る措置、生活衛生同業組合の共同利用施設の特別償却の延長、交際費課税の特例の延長等。
薬価や医薬品を正面から扱う項目は、この5項目には入っていません。
医薬品に関わるものは、要望事項の本体に置かれています。
- 感染症危機対応医薬品等(ワクチン・治療薬・診断薬)の開発・生産体制強化に関する戦略等に基づく
制度見直しに伴う税制上の所要の措置。審議会等で検討し、その結果を踏まえて措置するという書き方です。
- イノベーション拠点税制(特許権等の譲渡等による所得の課税の特例)の所要の見直し。
経過措置期間後、令和7年4月1日より前に研究開発が完了している場合の自己創出比率の計算を見直します。
- 技術研究組合の所得の計算の特例を3年延長。
- 健康保険法等の改正に伴う税制上の所要の措置。
令和8年特別国会で成立した改正法の一部保険外療養の創設(=OTC類似薬の見直し)と
出産に係る給付体系の見直しに伴うものです。薬剤給付の見直しの①が、税制の側にも波及しています。
税制改正要望は、このあと与党税制調査会の議論を経て、年末の税制改正大綱で採否が決まります。
薬価制度そのものを動かすものではありませんが、創薬への投資環境を左右する経路として、
薬価の議論と並行して見ておく価値があります。
厚生労働省:令和9年度厚生労働省税制改正要望について
・令和9年度 税制改正要望事項
中医協中医協 薬価専門部会(第248回)AIAIによる記事です
業界6団体からの意見聴取 — 令和9年度改定に向けた主張が出そろう
令和9年度薬価改定に向けて、業界6団体から意見を聴く回でした。
日本製薬団体連合会、日本製薬工業協会・米国研究製薬工業協会・欧州製薬団体連合会(3団体合同)、
日本ジェネリック製薬協会、日本医薬品卸売業連合会が陳述しています。
7月8日に議論が始まってから、業界側の主張がまとまった形で出たのはこれが最初です。
- 日薬連 — 原価は上がり、薬価だけ下がっている。企業物価指数の「総平均」が上昇する一方、
「医薬品」は毎年改定等の影響で下落していると指摘。27社2,398品目の分析で製造原価は継続して上昇しているとし、
医薬品は製造工程の効率化・価格転嫁・供給量の調整による対策が困難で、
企業努力のみでコスト上昇を吸収するのは限界だと述べています。
あわせて会長直下に「医薬品安全保障特命本部」を設置したことを報告しました。
- 製薬協・PhRMA・EFPIA — 市場の魅力を上げる制度対応を。
創薬エコシステム(基礎研究から上市まで)を一体で強化すべきとしたうえで、
令和8年度薬価制度改革骨子に示された米国のMFN価格政策への
「機動的対応」の方針を踏まえた制度対応を求めました。
- 日本ジェネリック製薬協会/日本医薬品卸売業連合会も陳述しています。
例年、この意見聴取のあと秋にかけて個別論点の議論が進み、年末の予算編成で改定率と対象範囲が決まります。
論点のうち「毎年改定の是非」が、ここから詰まっていくことになります。
薬-1 日本製薬団体連合会
・薬-2 製薬協・PhRMA・EFPIA
・第248回 薬価専門部会 資料一覧(令和8年8月26日)
中医協中医協 総会(第655回)AIAIによる記事です
OTC類似薬の見直しは令和9年3月施行へ、77成分1,042品目が対象
OTC類似薬の保険給付の見直しについて、実施の中身が示されました。
根拠は令和8年特別国会で成立した健康保険法等の一部を改正する法律(令和8年法律第31号)で、
選定療養とは別の新しい枠組みとして「一部保険外療養」が創設されています。
- 対象は77成分・1,042品目(令和8年8月1日時点)。主な対応症状は鼻炎、胃痛・胸やけ、便秘、
解熱・痛み止め、風邪症状全般、腰痛・肩こり、みずむし、口内炎、皮膚のかゆみ・乾燥肌など。
成分一覧にはアシクロビル、イブプロフェン、L-カルボシステイン、エピナスチン塩酸塩などが並びます。
- 特別の料金は薬剤費の4分の1。技術料と薬剤料の定率負担に上乗せされる形で、
この特別の料金には別途消費税がかかります。
- 施行は令和9年3月を想定。対象範囲と料金は告示事項です。
- 配慮が必要な者。こども、がん患者や難病患者など配慮が必要な慢性疾患を抱えている方、
低所得者、入院患者、医師が対象医薬品の長期使用等を医療上必要と考える方等への配慮を検討するとされています。
費用対効果評価では、ケサンラ(アルツハイマー病)の分析の立場が論点になりました。
認知症薬は令和6年11月の総会で「介護費用を含めた場合と含めない場合の双方で総合評価案を作る」と決められており、
今回どちらを採るかを決める必要がありました。
事務局案は、レケンビと同様に「公的医療の立場」(介護費用を含めない)を採用するというもの。
理由として、介護費用が病態の推移や要介護度別費用からの推計にとどまること、
「介護負担の軽減により生じるQALY」の計算方法に学術的コンセンサスが存在しないことを挙げています。
ゼップバウンド(肥満症)の費用対効果評価案も同時に示されました。
総-2 OTC類似薬の保険給付の見直しの実施について
・総-1-2 ケサンラの費用対効果評価における分析の立場
・第655回 総会 資料一覧(令和8年8月26日)
中医協中医協 総会(第654回)AIAIによる記事です
SPA-SSSが引下げ上限50%の区分に初適用、費用対効果評価は4件
8月収載の新薬(13品目10成分)の了承とあわせて、既収載品の価格見直しが3系統まとめてかかりました。
5月13日に続く令和8年度2回目の随時改定にあたります。
いずれも適用は令和8年11月1日で、医療機関等の在庫への影響を踏まえた猶予期間が置かれています。
- 市場拡大再算定。ヌーカラ皮下注100mgシリンジが159,891円→143,766円(▲10.1%)、
ヒフデュラ配合皮下注が634,797円→539,577円(▲15.0%)。
どちらも効能追加の承認から10年以内で、年間販売額350億円超かつ基準年間販売額の2倍以上という、
薬価改定の際以外の再算定(年4回の見直し)の要件に該当したものです。
- SPA-SSSが上位区分ではじめて。デュピクセント皮下注が
年間販売額1,500億円かつ基準年間販売額の1.3倍以上に該当し、300mgシリンジが53,493円→51,515円(▲3.7%)。
希少疾病用医薬品と小児に係る補正加算(A=10・A=5)が併せて適用されています。
SPA-SSS自体は5月13日のマンジャロが最初で、こちらは引下げ上限50%の区分(1,500億円超)としての初適用です。
- 費用対効果評価に基づく価格調整が4件(5成分)。テッペーザ(▲5.5%)、
トロデルビ(▲11.0%)と、その類似品目にあたるダトロウェイ(▲11.0%)、
パキロビッド(▲4.3%)、アウィクリ(▲0.3%)。
再算定・SPA-SSSの対象は3成分8品目で、資料には薬理作用類似薬の一覧が付いていません。
令和8年度改革で決まった共連れの廃止が、資料の形にそのまま出ています。
個々の数字が何を意味するかは現在の論点で扱っています。
中医協 総-2-3 市場拡大再算定及び持続可能性特例価格調整の対象品目について
・第654回 総会 資料一覧(令和8年8月5日)
政府閣議決定AIAIによる記事です
骨太の方針2026を閣議決定
「経済財政運営と改革の基本方針2026」(副題は「責任ある積極財政」元年 ~日本の挑戦を起動する!~)が閣議決定されました。
薬価に関しては、市場実勢価格を薬価調査等により的確に把握したうえで、創薬イノベーション・医薬品の安定供給・国民負担の軽減の観点から
2027年度薬価改定を実施すると明記されています。
あわせて、費用対効果評価制度について客観的な検証を進め、制度の発展に向けた更なる見直しを具体的に検討して一定の結論を出すこと、
また我が国の医薬品市場の魅力を高める観点から、医薬品の画期性に対する初収載時における適切な評価や特許期間中の薬価の在り方を含め、
革新的新薬のイノベーションの更なる評価について検討を進めることが盛り込まれました。
創薬・先端医療は成長経済の牽引役と位置づけられ、米国の医薬品に係る最恵国待遇(MFN)価格政策など
諸外国の医薬品をめぐる政策の動きがある中でも必要な医薬品等が確実に上市される環境整備、
特定重要物資を含む供給確保の必要性が高い医薬品等の国産化等による安定供給、
バイオ後続品の国内生産体制の整備、産業構造改革の推進による後発医薬品等の安定供給などが挙げられています。
内閣府:経済財政運営と改革の基本方針2026
中医協中医協 薬価専門部会(第247回)AIAIによる記事です
令和9年度改定の議論が始動
令和8年度に入って最初の薬価専門部会。議題は
①部会長の選出 ②令和9年度薬価改定について ③令和8年度医薬品価格調査(薬価調査)について
④薬剤費等の年次推移 の4件でした。
中間年改定の実施自体は前年12月の大臣折衝で決着済みのため、ここからの論点は
「どの範囲の品目を対象とし、どのルールを適用するか」に絞られます。
例年、秋にかけて個別論点の議論と業界団体ヒアリングを重ね、年末の予算編成で改定率と対象範囲が固まる流れです。
薬価調査については、令和2・4・6年度(いずれも中間年)と同じ方法で実施する案が示されました。
販売サイドは全ての医薬品卸から3分の2の抽出率、購入サイドは本改定に向けた調査の半分の規模です。
あわせて、CD-Rでのやりとりをやめて調査票のオンライン提出に切り替えるためのシステム開発が報告されています。
中医協 薬-3 令和8年度医薬品価格調査(薬価調査)について(令和8年7月8日)
・厚生労働省:中医協 薬価専門部会
中医協中医協 総会(第650回)AIAIによる記事です
持続可能性特例価格調整(SPA-SSS)の初適用 — マンジャロが上限いっぱいの▲25%
令和8年度改革で新設されたSPA-SSSが、はじめて個別品目に当たった回です。
4月1日の薬価改定で新しい算定基準はすでに全収載品に適用されていましたが、
SPA-SSSという新しい引下げが特定の品目に効いたのはここが最初になります。
- マンジャロ皮下注(SPA-SSS)。収載から10年を経過しておらず、
年間販売額1,000億円超1,500億円以下かつ基準年間販売額の1.5倍以上に該当。
2.5mgアテオスが1,924円→1,443円ほか全6規格が一律▲25.0%で、
この区分の引下げ上限(25%)ちょうどです。
- アムヴトラ皮下注(市場拡大再算定)。令和7年6月にトランスサイレチン型心アミロイドーシスの効能が追加され、
年間販売額350億円超かつ2倍以上に該当。8,006,196円→6,834,558円(▲14.6%)。
資料には「今回の再算定薬価が令和8年度薬価改定後の薬価より高い場合は適用しない」という注記があります。
4月の改定で全品目の薬価がすでに動いていることを前提に、その上でさらに下げる仕組みだと分かります。
適用日は令和8年8月1日でした。
中医協 総-4-3 市場拡大再算定及び持続可能性特例価格調整の対象品目について(令和8年5月13日)
財務省財政制度等審議会AIAIによる記事です
財務省が「2027年度改定の完全実施」を要求
財政制度分科会に提出された財務省資料が、令和9年度薬価改定について明確な要求を示しました。
中間年改定はこれまで対象品目を乖離率で絞ってきましたが、その絞り込み自体をやめるべきだという主張です。
財務省提出資料「2027年度薬価改定に向けて」
奇数年度であることを理由に、対象品目や算定ルールを限定することなく、
偶数年度における薬価改定と同様、完全実施されるべき。
ここでいう「限定」には2つの意味があります。対象品目の限定(乖離率による絞り込み)と、
算定ルールの限定(中間年では一部のルールが適用されないこと)です。
また2025年度改定では、新薬創出等加算(PMP)の累積額控除と
PMP対象品目を比較薬にした品目の控除が適用されませんでした。
財務省の言う「完全実施」は、これらも偶数年度と同様に動かすことを含みます。
実現すれば、中間年改定の性格が「乖離の大きい品目の是正」から「本改定と同じもの」へ変わることになります。
財務省:持続可能な社会保障制度の構築(財政各論Ⅱ)2026年4月28日
告示施行AIAIによる記事です
令和8年度薬価改定 — 新しい算定基準が全収載品に適用
新しい算定基準による薬価改定が施行され、薬価基準に載っているすべての品目の薬価がこの日に改まりました(薬価全体で▲0.86%)。
実勢価改定に加えて、革新的新薬薬価維持制度(PMP)による特許期間中の価格維持、
長期収載品のG1一本化、最低薬価の引上げなどがここで一斉に反映されています。
持続可能性特例価格調整(SPA-SSS)や市場拡大再算定のように、
要件に当たった個別の品目だけを狙って下げるルールは性格が違います。
こちらは改定を待たず年4回の随時改定で当たるため、
令和8年度の実際の適用は5月13日・8月5日の総会で了承されたものが最初になります。
なお「先発品と同一の後発品」の算定ルールは、2026年10月以降に収載される品目から適用されます。
→ 2026年度改革の要点
告示厚生労働省 通知AIAIによる記事です
「薬価算定の基準について」通知が発出
保発0213第3号として新しい算定基準が発出され、中医協で了解されました。旧通知(令和7年2月19日 保発0219第1号)は令和8年3月31日で廃止され、4月1日から新基準に切り替わりました。
本サイトの解説は、この通知の内容に基づいています。
→ 参考リンク(一次情報)
政府予算大臣折衝AIAIによる記事です
改定率と薬価制度の方向性が決着
令和8年度診療報酬改定の改定率が決まりました。
あわせて薬価制度関連事項として、次の3点が示されました。制度改革の方向性が予算折衝の場で決まる、という構造がよく分かる文書です。
- 共連れの廃止。製薬企業の予見可能性を高める観点から、市場拡大再算定の類似品の薬価引下げ(いわゆる共連れ)を廃止し、薬価改定以外の機会も含め自品の販売額による市場拡大再算定の対象とするほか、要件の明確化を行う
- 最低薬価の見直し。医薬品の安定供給の確保の観点から、最低薬価について物価動向を踏まえた対応等を行う
- 令和9年度薬価改定の実施。着実に実施する。対象品目の範囲や各種ルールの在り方は、創薬イノベーションの推進・安定供給の確保・国民負担の軽減にバランス良く対応する考え方を踏まえて検討する
費用対効果評価についても、令和8年中に「既存の比較対照技術と比べて追加的な有用性がなく、単に費用増加となる医薬品」に係る
価格調整範囲の拡大を図り、さらに対象品目や価格調整範囲の拡大、診療ガイドラインへの反映などについて検討を進め、
令和9年度の薬価改定の中で一定の結論を出すとされました。
厚生労働省:診療報酬改定について(令和8年度)
中医協中医協 総会AIAIによる記事です
令和7年薬価調査の速報値 — 平均乖離率は4.8%
中医協総会に令和7年9月取引分の薬価調査の速報値が報告されました。平均乖離率は約4.8%で、
前年の5.2%からさらに縮小(前々回は6.0%)。分野別では後発品のある先発品(長期収載品)9.6%、後発品8.7%に対し、後発品のない先発品は3.6%でした。
後発品の数量シェアは88.8%、金額シェアは68.7%に達しています。
厚生労働省:令和7年医薬品価格調査(薬価調査)の速報値
・→ 乖離率の推移を詳しく見る